大阪府民の森 FORREST OF OSAKA

園地スタッフブログ くろんどの森

2024.09.09

どんぐりぽとんの謎

最近歩いていると葉っぱとどんぐりのセットがたくさん落ちています。
樹の下に立っていると突然降ってくることも。
樹上を見上げても何もいないので鳥の仕業でもなさそう。


綺麗な切り口。
ということは何かの衝撃で折れて落ちてきたわけでもなさそうですね。



犯人はこの小さな昆虫。『ハイイロチョッキリ』というゾウムシの仲間です。
成虫は樹上でどんぐりの実に卵を産み付けた後、チョッキリと枝を切り落として地面に落とします。
幼虫はどんぐりの実を食べて成長します。

お子さんが集めたどんぐりから虫が出てきてびっくり!ということ、よくありますよね。
ハイイロチョッキリはよく観察すると可愛い顔、身体にはふわふわの産毛。
長く伸びた口の真ん中あたり、なんとも不思議な位置に触覚が生えていたりと見れば見るほどに興味深い昆虫なんです。

チョッキリされたどんぐりの小枝を見つけたら、ぜひどこから卵を産み付けたのか探してみてくださいね。



2024.08.24

夏休みの思い出


あちこちでキンミズヒキの花が咲いています。鮮やかな黄色が、暑い夏の日差しの中で目を引きふと足を止めることが何度もあります。野草の小さな花たちが、巡視の途中でのちょっとした癒しとなってくれています。

休憩所近くの小川で、子供たちを遊ばせているお母さんたちの姿を見かけました。水辺で楽しそうに遊ぶ子供たちを見ていると、自然とこちらも笑顔になります。夏休みもあと少し、残りわずかな日々を存分に楽しんでほしいと思います。


2024.08.15

タマムシ達と夏



ケヤキの樹を見上げると樹上をたくさんのタマムシが飛び回っていました。
おそらく繁殖のために集まっているのだと思います。

タマムシは美しい虹色の光沢を持つ甲虫で、夏の森を彩る存在です。特別に珍しい虫ではありませんが、普段あまり森に足を運ばない方には、あまり馴染みがないかもしれません。



このタマムシの翅の色から、「玉虫色」という言葉が生まれました。虹色に輝くその色彩は、光の当たり方によって異なる色合いを見せるため、「玉虫色」という言葉は、多様な見方や解釈ができるものを表す際にも使われます。

もし運よく手に取ることができたなら、ぜひお腹側も観察してみてください。翅だけでなくお腹側まで隙間なく美しい光沢に覆われているんですよ。
くろんど園地は国定公園で植物や昆虫の採取は禁止なので、観察が終わったらまた自然に帰してあげてくださいね。



2024.07.22

ムモンホソアシナガバチ


葉っぱの上で休憩中のムモンホソアシナガバチに出会いました。
淡い模様が特徴の、2cm程度しかない小さなアシナガバチです。
住宅地などにはあまり進出せず、山間部に生息するハチなので普段ハイキングなどをしない方には珍しいハチかもしれません。
小さくて細いうえに全体的に色も薄いので見つけづらく、わたしはくろんど園地では初めて見かけました。

一般的にアシナガバチは女王バチのみが越冬しますが、ムモンホソアシナガバチは群れで越冬する珍しい特徴を持っています。
小さな身体で生き残るための戦術なのかもしれませんね。

2024.07.11

小さな山の花


コクランの花が咲いています。
ランの花といえば華やかなイメージですが、コクランは15cmほどの背丈に暗紫色の小さな花、地味な目立たない存在です。
でも一度見つけると「無事冬を越せたかな」「今年も花をつけてくれるかな」と気になってしまう存在で、この日もコクランの写真を撮りに来られた方と出会いました。

関東では絶滅危惧種に指定されている県も多く、こうしてくろんど園地で一生懸命花を咲かせ株を増やしてくれているのは本当に嬉しいことです。
詳しい場所をお教えすることはできませんがさわわたりの路のどこかに自生しています。見つけたときは採らずに撮るだけでお願いしますね。

2024.07.07

アウトドアでコーヒーを

もうすっかり夏になったかのような気温ですね。
夏のアウトドアといえばキャンプとBBQ!
食後のまったりタイムやキャンプの朝食に、さっとコーヒーを淹れられたらかっこいいなと練習中です。

今回は『マキネッタ』という抽出器具を使ってみました。
エスプレッソ並みの濃いコーヒーを淹れることができ、見た目もおしゃれ、値段も安価ということでイタリアでは一家に一台は必ずあるそうです。

これがアウトドアにとても便利!
小型で軽く、水でさっと洗うだけですぐ片づけられるお手軽さ!

動画を見て、皆さんもぜひアウトドアコーヒー楽しんでみてください!

2024.06.19

メジロの食事

最近バードウォッチング目的で来園してくださる方が増えたように感じています。
くろんど園地には様々な野鳥が訪れますが、珍しい鳥でなくても可愛らしい姿を観察できるだけでハイキングに喜びが増えますね。




この日はウスノキの実にメジロが集まっていました。
人間にはとても酸っぱい実なのですがメジロたちには美味しいらしく夢中で食べる様子を撮影できました。
ウスノキの実、見るたびにどんどん減ってるなぁと思っていましたが犯人はメジロだったんですね。

2024.06.13

植物たち

テイカカズラ


ミゾソバにモンシロチョウ


ヤマトミクリ


イヌビワ


暑さでへばりそうですが、植物たちは元気です。
最近はササユリ目当てでしょうか、ハイキングに来て下さる方が多い気がします。
園内がにぎやかでスタッフも嬉しく感じています。

2024.06.09

すいれん池


生い茂っていた葦がなくなりすっきりとしたすいれん池。
ボランティアの方々が綺麗に整備してくださいました。


水量があるところでは小さな川魚たちが泳ぐ様子を見ることができました。
写真はお馴染みのカワムツ。
これから夏にかけてが繁殖期なので縄張り争いをしているのか激しい追いかけっこを繰り広げていました。


すいれんの花も見ることができました。
水面に浮かぶように咲く、引き込まれるように美しい花。毎年見ているのに飽きることがありません。

残念ながら今回は草陰でひっそりと咲いているものばかりで良い角度から撮ることはできませんでした。
まだ蕾のものが多くこれからどんどん咲きそうなので次に期待です。

2024.06.06

ササユリの当たり年



今年はササユリの当たり年ではないでしょうか。
園内のあちこちで咲き乱れています。

去年までは『咲いているのを見つけると嬉しい』『咲いていると聞いて見に来たらもうしぼんでいてがっかり』といった感じだったのが嘘のよう。
今日はササユリを見にたくさんの方がハイキングに来られていましたが
「思いのほかたくさんありすぎて見飽きちゃうくらいよ」
と笑っておられました。



本当に見飽きちゃうくらい珍しい花でもなんでもないくらい、数を増やしてくれると嬉しいなと思います。
掘り返されたり、ちぎられたりせず、無事にたくさんの種を実らせてくれることを願うばかりです。

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